北野 裕子 KITANO, Yuko

2014年3月をもって博士課程修了


2014年4月より宮崎大学テニュアトラック推進機構 研究員



■研究テーマ


イシサンゴ目の分子系統解析と形態分類

■研究内容


多くの分類群と同様にイシサンゴ目においても、分子生物学的手法の導入によって、従来の形態分類による科や属といったまとまりが進化系統に即していないことが明らかになってきました。現在、日本やアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアの研究者らが中心になって、分子系統解析の結果と一致するような共有派生形質を見つけ出し、分類体系を見直すといった作業がイシサンゴ目の様々な科や属で行われています。その中で私は、イシサンゴ目のうちハマサンゴ科とキサンゴ科に着目して研究を行っています。

ハマサンゴ科については主にハナガササンゴ属とアワサンゴ属を取り扱っていますが、どちらも開いたポリプがかわいらしいサンゴです。一方で骨格形態の形質に乏しく、これまで多くの研究者が分類の見直しを先送りにしてきた分類群でもあります。苦労も多いですがやりがいのある分類群です。

キサンゴ科はイシサンゴ目の中で3番目の種数、4番目の属数を誇る分類群で、その分布域は南極以外の世界中、浅海~深海にまで渡ります。浅海域の種についてはイタリアのBenzoni博士を中心としたグループと協力して研究を行い、多くの属が分子系統樹で多系統となる事が解ってきました。また、ドレッジ調査で得られた深海産の種については、千葉県立中央博物館の立川浩之さんとも共同で研究を行っています。共生藻を持たない(無藻性)イシサンゴへの研究者の関心はまだまだ少ないですが、何かしらおもしろい発見ができれば!と興味は尽きません。

■論文


査読有り
Kitano, Y. F., M. Obuchi, D. Uyeno, K. Miyazaki, H. Fukami. (2013) Phylogenetic and taxonomic status of the coral Goniopora stokesi and related species (Scleractinia, Poritidae) in Japan based on molecular and morphological data. Zoological Studies 52: 25.

査読無し
深見裕伸・北野裕子(2012)阿嘉島で採集したハナガササンゴ属について.みどりいし23: 4-7.

■学会発表(国際学会)


口頭発表
Kitano, Y. F., H. Tachikawa, Y. Shirayama and H. Fukami. Evolution of the zooxanthellate and azooxanthellate corals in the family Dendrophylliidae. 2nd Asia Pacific Coral Reef Symposium,  Phuket, Thailand, June 2010.

ポスター発表
Kitano, Y. F., Y. Shirayama and H. Fukami. Phylogenetic relationships of two flower pot corals Alveopora and Goniopora in the family Poritidae. 2nd Asia Pacific Coral Reef Symposium,  Phuket, Thailand, June 2010.

Kitano, Y. F., Y. Shirayama and H. Fukami. Phylogeny and taxonomy of the genus Goniopora. 12th International Coral Reef Symposium, Cairns, Australia, July 2012.

■学会発表(国内学会)


ポスター発表
北野裕子・立川浩之・白山義久・深見裕伸.スリバチサンゴ属におけるオオスリバチサンゴの特異性.日本サンゴ礁学会第12回大会.本部町立中央公民館.(2009年11月)

北野裕子・小渕正美・上野大輔・深見裕伸.軟体部に娘群体を作り出すコモチハナガササンゴの報告.日本サンゴ礁学会第14回大会.沖縄県男女共同参画センター てぃるる.(2011年11月)

■所属学会および研究会


日本サンゴ礁学会
日本刺胞・有櫛動物研究談話会
日本造礁サンゴ分類研究会