河村 真理子 (研究員)KAWAMURA, Mariko (MEXT Postdoc)

■研究テーマ

刺胞動物有クラゲ類の齢推定による生活史解明

■研究内容

近年、クラゲの大量出現が日本沿岸で頻繁に起こるようになってきましたが、クラゲがいつ、どこで、どんな環境で生まれるかがわかっていなければ、被害防止も有効利用も難しくなります。そこで、クラゲの平衡石の成長輪数(箱虫類)や平衡胞の重量(鉢虫類)を用いた齢推定を提案し、クラゲの遊離時期、場所、環境を明らかにすることを目的としています。これまで研究してきた対象生物は、東シナ海および日本海のエチゼンクラゲ、沖縄のハブクラゲです。現在、白浜に生息するタコクラゲの調査も行っています。

■論文

【査読有り原著論文】

滝川哲太郎・秦一浩・上野俊士郎・河村真理子・森本昭彦・宮地邦明(2010)2009年初夏,隠岐諸島東方海域における海洋構造と大型クラゲ(Nemopilema nomurai)の分布. 海と空86: 13-22.

秋山仁・山崎悠介・河村真理子・久保田信(2009)わが国で確認されたKoellikerina constricta(ヒドロ虫綱, 花クラゲ目, エダクラゲ科)のクラゲの大形個体. 日本生物地理学会会報64: 101-103.

Kawamura, M. & Kubota, S. (2008) Influences of temperature and salinity on asexual budding by hydromedusa Proboscidactyla ornata (Cnidaria: Hydrozoa: Proboscidactylidae). Journal of the Marine Biological Association of the United Kingdom 88 (8): 1601-1606.

久保田信・河村真理子・上野俊士郎(2006)エチゼンクラゲ(刺胞動物門, 鉢虫綱, 根口クラゲ目)の和歌山県田辺湾への初出現. 南紀生物48 (1): 57-59.

河村真理子・久保田信(2005)和歌山県田辺湾におけるベニクラゲ(ヒドロ虫綱,花クラゲ目)のクラゲ世代の季節消長. 日本生物地理学会会報60: 25-30.

Kawamura, M. & Kubota, S. (2005) Two species of Koellikerina medusae (Cnidaria, Hydrozoa, Anthomedusae) from Japan. Publications of the Seto Marine Biological Laboratory 40 (3/4): 121-131.

Kawamura, M. & Kubota, S. (2005) First occurrence of Euphysora gemmifera (Cnidaria, Hydrozoa, Corymorphidae) in Japan. Biogeography 7: 31-33.

久保田信・河村真理子(2004)稀にしか出現しない和歌山県田辺湾周辺海域におけるオオタマウミヒドラHydrocoryne miurensis(花クラゲ目, オオタマウミヒドラ科)のポリプとクラゲ. 南紀生物46 (2): 165-166.

Kawamura, M., Ueno, S., Iwanaga, S., Oshiro, N. & Kubota, S. (2003) The relationship between fine rings in the statolith and growth of the cubomedusa Chiropsalmus quadrigatus (Cnidaria: Cubozoa) from Okinawa Island, Japan. Plankton Biology and Ecology 50 (2): 37-42.

河村真理子・Cinzia Gravili・久保田信(2003)和歌山県田辺湾で採集された2個の口柄を有するヤセオベリアObelia dichotoma(軟クラゲ目,ウミサカヅキガヤ科)の成熟クラゲ. 南紀生物45 (1): 71-72.

【査読なし原著論文】

河村真理子・上野俊士郎・久保田信(2009)2001 年,2002 年および 2004 年に和歌山県田辺湾で採集された有クラゲ類および有櫛動物. 瀬戸臨海実験所年報22: 37-43.

久保田信・河村真理子・秋山仁・百武可奈子(2007)わが国で2個体目のKoellikerina constricta(ヒドロ虫綱, 花クラゲ目, エダクラゲ科)の記録. 長崎県生物学会誌63: 1-2.

【総説】

河村真理子・久保田信(2009)出芽性ヒドロクラゲの生態. 月刊海洋41 (5):249-254.

上野俊士郎・河村真理子(2009)クラゲの平衡石はどんな情報を提供するか? 月刊海洋41 (5):260-266.

【博士論文】 

河村真理子 (2008) 田辺湾におけるヒドロクラゲ群集と沿岸海洋環境の相互関係. 110 pp.

【研究報告書】

上野俊士郎・宮地邦明・永松公明・滝川哲太郎・河村真理子(2010)東シナ海及びその隣接水域等における大型クラゲモニタリング調査<対馬近海域調査>. 平成21年度大型クラゲ国際共同調査事業報告書. pp. 27-34.

上野俊士郎・永松公明・滝川哲太郎・鬼塚剛・杢政利・河村真理子・濱野明・中村武史(2009)対馬海峡海域を中心とした大型クラゲの分布状況に関する調査. 平成20年度大型クラゲ発生源水域における国際共同調査委託事業報告書. pp. 59-67.

■国際学会発表(抜粋)

Kawamura, M., Ueno, S., Okuizumi, K., Iguchi, N., Hasegawa, T., Nishiuchi, K., & Kubota, S. (2011) Age estimation of Nemopilema nomurai (Scyphozoa: Rhizostomeae) using statocyst weight. The 8th China-Korea-Japan International Workshop, Sanya, China. Oral presentation.

Kawamura, M., Kubota, S., & Ueno, S. (2009) Age comparison of Nemopilema nomurai distributed from the East China Sea to the Japan Sea using statocyst weight. The 6th Japan-China-Korea International Jellyfish Workshop, Fukuoka, Japan. Oral presentation.

Kawamura, M. & Kubota, S. (2007) Ecological significance of asexual reproduction of hydromedusa Proboscidactyla ornata (Limnomedusae) in Japanese coastal waters. 6th Workshop of the Hydrozoan Society, Plymouth, England. Poster presentation.

Kawamura, M., Shirayama, Y., & Kubota, S. (2003) The seasonal change of planktonic coelenterate abundance at inner and outer sites of Tanabe Bay, Wakayama, western Japan. 7th International Conference on Coelenterate Biology, Lawrence, Kansas, USA. Oral presentation.

■国内学会発表(抜粋)

河村真理子(2012)クラゲの平衡石を用いた日齢推定. 平成24年度日本水産学会水産増殖懇話会第1回講演会, 水産大学校. 口頭発表.

河村真理子・上野俊士郎・奥泉和也・井口直樹・長谷川徹・西内耕・久保田信(2010)平衡胞重量を用いたエチゼンクラゲの日齢査定‐飼育クラゲ幼体の結果を含めて‐. 2010年度日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会, 東京大学. 口頭発表.

河村真理子(2009)エチゼンクラゲの平衡石を用いた齢形質研究. 平成21年度大型クラゲ出現研究報告会, 水産大学校. 口頭発表.

河村真理子・久保田信(2008)出芽性ヒドロクラゲの生活史戦略. 東京大学海洋研究所共同利用研究集会「我が国における刺胞動物研究」, 東京大学. 口頭発表.

河村真理子・久保田信(2007)高密度に出現するミサキコモチクラゲProboscidactyla ornata(刺胞動物門,ヒドロ虫綱,花クラゲ目)におけるクローン生産. 2007年度日本ベントス学会・日本プランクトン学会合同大会, 横浜市. 口頭発表.

河村真理子・久保田信(2005) 日本産Koellikerina属3種. 日本動物分類学会第41回大会,
徳島市. ポスター発表.

河村真理子・上野俊士郎・岩永節子・大城直雅・久保田信(2002)沖縄本島におけるハブクラゲの成長と平衡石中の輪紋の関係. 2002年度日本海洋学会秋季大会, 札幌市. 口頭発表.

河村真理子・白山義久・久保田信(2002)田辺湾におけるヒドロクラゲ類の水平分布の季節変動とその生活史型の関係. 第1回日本プランクトン学会大会, 函館市. 口頭発表.

■所属学会

日本プランクトン学会
The Hydrozoan Society

■表彰その他の特記事項

【受賞歴】

日本プランクトン学会論文賞(2005年3月)

【研究費受領歴】

公益信託ミキモト海洋生態研究助成基金(2003年度)

【参加した研究プロジェクト】

有害生物出現調査及び情報提供事業(2010~2011年度)
大型クラゲ国際共同調査事業(2009年度)
大型クラゲ発生源水域における国際共同調査事業(2008年度)

【教育活動】

京都大学瀬戸臨海実験所研究員(実習指導)(2012年度~現在)
京都大学瀬戸臨海実験所TA(実習補助)(2006年度)
京都大学瀬戸臨海実験所RA(調査補助)(2005年度)
京都大学瀬戸臨海実験所TA (実習補助)(2002年度)

【webサイト・ブログ】

水産大学校プランクトン研究室のサイトでは、わたしが撮影したクラゲの写真を公開しています。実験所の公式ブログせとブロの記事も、ときどき書いています。